2011年3月23日水曜日

PCに求めるのは「的確な助言」──Intelの基礎研究に近未来のUIを見?

 iPadが、コンシューマーユーザーになかなか受け入れてもらえなかった「タブレット」というカテゴリーをあっさり認知させた理由は、iPhoneなどのタッチセンサー技術とタッチ操作に特化したUIを利用して使いやすいデバイスに仕上げたことが大きい。

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 PCや従来の携帯電話の操作に慣れたユーザーに、こうした新しいデバイスの可能性や便利さを文章や写真で説明するのは難しいが、Appleは初代iPhoneの登場からわずか2?3年でタッチ操作だけのデバイスを「ごく一般的なユーザーインタフェース」として浸透させることに成功した。Apple以外のメーカーから異なるプラットフォームでタッチ操作を主体としたデバイスが大量に登場したことも、iPhoneとiPadのインパクトが大きかったことを示している。

 だが、一方で「タッチ操作最高」的な風潮が、これから登場する新しい技術を阻害しないか心配する声もある。iPhoneとiPadの特徴はタッチスクリーンだけではなく、加速度センサーやGPS、カメラなどの各種センサーやデバイスから得た情報を収集してサービスに反映する仕組みであったりする。これを超える新しい試みの数々はすでに業界全体で始まっている。

 IntelがIDF 2010で訴求した「Context-Aware Computing」(情報認識型コンピューティング)もその1つだ。「Context-Aware」は日本語にしにくい表現だが、「Context」が「意味や文脈、背景」という意味であり、「Aware」が「認識や知覚」を表すと考えれば、「そこにある情報を基にした認識型コンピューティング」となる。

 普段、人がPCを使って行動を起こすとき、そこにはさまざまな情報が関係する。Webページの閲覧履歴であったり、コンピュータにキーボードやマウスを通して入力された文字やカーソル情報などだ。さらに細かくいえば、Webページ閲覧における滞在時間や各画像などのクリック回数、キーボードでいえば文字を入力するスピードやタイミング、入力の“くせ”など。これらを総合すればユーザーが特定できるだけでなく、そのユーザーの嗜好まで明らかになる。その一端はAmazon.comの“おすすめ”機能などですでに利用されている。

 米Intel CTOのジャスティン?ラトナー氏がその実例として紹介したのは、「Personal Vacation Assistant」(以下PVA)と呼ばれる携帯デバイスだ。一見するとただのスマートフォンかMIDのようだが、「サジェスチョン」(お勧め)機能を実装して、ユーザーが観光地などへ行ったとき、初めての場所で道案内をしてくれたり、レストランやお勧めの観光スポットを提案したりと、与えられた条件と取得した位置情報などを細かく分析して最適な場所を探し出す。

 さらに、このPVAでは一歩進んで、「ユーザーの好み」を検索結果に反映する機能を搭載している。例えば、レストラン検索ではユーザーが中華料理好きだとデバイスが把握していれば、お勧めの検索結果も中華を優先して表示させる。これはデバイスそのものよりも、検索サービスが過去の履歴から「デバイスを所有するユーザーの好みを事前に把握」していて、検索結果全体からフィルタリングを行った結果といえる。

 フィルタリングにおける絞り込みでは「GPSによる位置情報」も利用して、近隣の店を優先表示することもできる。「ユーザーの好みというプロファイル情報」「GPSによる位置情報」という2つのデータを組み合わせた認識型コンピューティングでは、このようなサービスを提供できるわけだ。

●大きなお世話ですが、過去の履歴から適切な助言をさせていただきます

 こうしたデバイスやサービスが登場したのも、1つにはPCや携帯電話の普及でユーザーが個人専用のデバイスを持つことになったのと、スマートフォンやタブレットデバイスなどの普及で多機能なモバイルデバイスが増えてきたことに起因する。歩いていてもすぐに利用できるデバイスで、実装した各種センサーやサービスを組み合わせた情報認識型コンピューティングが最近になって注目されている理由もこうしたモバイル環境の変化が影響している。

 センサーの利用は、ITとは関係ないような“デバイス”も含めて拡大しつつある。例えば、センサーを内蔵した靴で歩行状況を記録すると、“つまづき”などのトラブルを事前に把握できる。また、テレビのリモコンに加速度センサーを実装することで、それを使うユーザーの“挙動パターン”を把握し、現在リモコンを持っているのが誰かを認識できる。これをテレビの閲覧履歴と組み合わせれば、リモコンを使っているユーザーに応じて番組のお勧め候補が変化するといった応用も可能だ。

 コンピュータに行動を把握されているような気もするが、ハードウェアのセンサーとソフトウェア、サービスを組み合わせた実例として興味深い。デバイス自身が記録する履歴だけでなく、ソーシャルネットワーク(SNS)に蓄積されたユーザー履歴を活用する事例も増えている。最近ではFacebookのプロフィールを使ってAmazon.comの“おすすめ”を表示させる「Facebook Connect」のような仕組みもその実例といえる。

●多様化するセンサーデバイスとUI

 Intelは毎年5?6月ごろに米本社や隣接する展示スペース(2010年でいえばComputer History Museum)を使って「Research@Intel」という基礎研究成果を発表するイベントを開催している。当初は半導体製造技術や並列コンピューティングにおけるコンパイラ実装の発表などが多かったが、ここ2?3年でテーマが急速に多様化している。

 2009年でいえばロボットアームや新型モバイルデバイスなどの比較的民生品に近いものが登場し、2010年に実施されたイベントでは、今回のIDF 2010で取り上げられた情報認識型コンピューティングや新型ユーザーインタフェースのコンセプトモデル、物体認識やAR、音声やテキスト情報の要約システムなど、ユーザー視点から見ても興味ある技術が増えている。

 ラトナー氏の講演で取り上げられたSNSとセンサーデバイスを組み合わせたサービスでは、ユーザーの現在の行動をデバイスが認識し、それをアバターの動きで表現してSNSで一覧表示することで、グループメンバーの現在の行動が簡単に把握できるようになる。PVAの機能を補助するものとしては、カメラを通して撮影された画像でオブジェクトが何であるかを認識し、必要に応じて解説やガイドが取得できるというシステムが紹介されている。これは、仕組み的にGoogleの画像認識サービス「Goggle」に近い。

●タッチの次はモーションオペレーションの時代が来る

 入力で利用するセンサーも多様化している。興味深いのは、同じイメージに対するユーザーの思考がほぼ同じ脳波を示すことを利用して、Brain Scannerを利用した脳波センサーによるコマンド入力に応用するアイデアだ。ただし、ユーザーごとの脳波特性が違うため、実際の利用では一昔前の音声認識技術であった「エンロール」と呼ばれる初期化作業が必要となる。また誤動作を防ぐためのエラー補正機能も必要となるだろう。脳波コントロール技術は思考がダイレクトに反映されるのが怖いが、非常に興味深い取り組みだ。

 IDF初日のダディ?パルムッター氏による基調講演ではGestureTekのモーションコントロール技術と、Sixenseの「TrueMotion 3D」と呼ばれる3Dモーションコントロール技術が紹介されている。GestureTekはテレビと一緒に設置されたカメラを通じて目の前のユーザーのモーションを把握する技術で、ユーザーが右に手を動かせば画面が右へと移動し、手を広げる動作を行えば画面が拡大する。Microsoftが2010年の秋に発売する「Kinect for Xbox 360」と同様の機能を実現する。

 もう一方のTrueMotion 3Dは、スティック型のデバイスを動かすとバーチャルワールド内のオブジェクトやカーソルが手と同様に動いてユーザーの手の代わりとして動作する。これに立体視対応技術を組み合わせると、ユーザーは仮想空間を立体的に認識できるため、より効果が高くなるという。

 折しもIDFが開催された週の金曜日、米国でソニーの「PlayStation Move」が発売となった。これはWiiのリモコン型デバイスのソニー版にあたり、より精密なコントロールが可能という。役割としては先ほどのTrueMotion 3Dと同様のデバイスだが、これをゲームに応用するとどのようなことが可能なのだろうか? 同様のことはKinectにもいえる。

 近い将来には、この技術を応用したデバイスがコンシューマー市場に登場して、一般的なユーザーインタフェースとして普及するかもしれない。


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引用元:ローズ(Rose) 専門サイト

2011年3月3日木曜日

フジテレビに凶悪ハッカー!? トップが偽「Google」に

 エープリルフールの1日、フジテレビのトップページが、米検索サイト「グーグル」とそっくりになり、ネットユーザーを驚かせた。

 「月9」と検索すると、「コード?ブルー 2nd season」「東京DOGS」「ブザービート」など過去の月9ドラマのオフィシャルページなど1万2688件を表示している。SMAP?木村拓哉(37)が主演する今年4月期の「月の恋人」のオフィシャルページはまだ立ち上がっていないため、見ることはできない。

 フジテレビ広報部は「エープリルフール用の1日限定の企画です。どういう意味があるかなどは聞いておりません」としている。

 一方、大阪?道頓堀では、大阪の名物人形「くいだおれ太郎」が、「大阪府が日本から独立、ハシモト初代大統領就任」などと伝える号外5000部を配った。

 大阪が日本から独立する架空の未来を論じる本の発売に合わせた企画だという。

 このほか、不動産賃貸サイトのホームズでは、トップページで水星や土星など、宇宙での賃貸に乗り出したと“発表”。宅配ピザのドミノ?ピザでは、刺身盛り合わせを乗せた海鮮ピザを“ネット限定販売”するなど趣向を凝らしていた。

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